日本お札の材料
日本の紙幣は、主に「みつまた」と「アバカ(マニラ麻)」という2種類の植物繊維を原料として作られている。
みつまた
みつまたの特徴
- 繊維が柔軟で光沢を持つ
- 非常に丈夫で耐久性が高い
- 明治12年(1879年)から紙幣の原料として使用されている
※岡山県北部山中の斜面などでも大量に栽培されていたが、高齢化の影響などで生産量が減少し、入手が難しくなってきた。
2024年7月をめどに流通が開始された新紙幣では、ネパールのヒマラヤ山脈のふもとの山岳地帯で生産されたミツマタが使用されている。
アバカ(マニラ麻)
フィリピン原産の芭蕉科の多年草
バナナに似たバショウ科の植物
アバカ(マニラ麻)の特徴
- 強靭で軽く、耐水性がある
- 成長サイクルが短く環境負荷が低い
- 再生可能で生分解性がある
- 光沢や張りがあり、洗濯を繰り返しても強度が落ちない
- 抗菌効果や消臭効果がある
日本のお札の特性
- 丈夫で破れにくい
- 洗濯機で洗っても破けない耐久性
- 独特な感触と風合いを持つ
お札の用紙製造工程
- ミツマタの白皮やアバカから造られたパルプを機械で細かく刻み、水の中で解きほぐす。
- 原材料に含まれる異物を取り除く。
- 繊維を細かくすりつぶし、薬品と混ぜ合わせる。
- 紙料を網の上に薄く流して抄き、薄い紙の層を作り乾燥させる。
- 巻き取って印刷に適した大きさにカットする。
偽造防止技術
視覚的特徴
- すき入れ:光に透かすと肖像などの図柄が見える
- すき入れバーパターン:光に透かすと3本の縦棒が見えます(一万円札の場合)
- パールインキ:お札を傾けるとピンク色の光沢が見える
- 潜像模様:お札を傾けると額面数字が見え隠れする
- ホログラム:角度によって色や模様が変化して見える
特殊インキ
- 特殊発光インキ:紫外線を当てると以下の部分が発光する
- 表の印章部分が「オレンジ色」に発光
- 地紋の一部が「黄緑色」に発光
- 裏の「NIPPON」の文字も光る
印刷技術
- 超細密画線・マイクロ文字:肖像画や文字が非常に細い線や点で描かれている
- 深凹版印刷:額面数字などが盛り上がって印刷され、触るとザラザラする
その他
識別マーク:視覚障害者のために、触ってわかるザラザラした部分がある。
参考
- 日本の紙幣の寿命は、約4〜5年
- 1枚のお札の製造には、約1週間かかる
- 日本の紙幣は、独立行政法人国立印刷局で製造されている
- 日本の紙幣は、世界でも最高水準の偽造防止技術を採用している